それからのオレ。

彼女と映画デートをした帰り、オレは須藤に連絡した。
なんと言うのか不安なのだ。
今日の彼女が言ったことなど色々と考えると落ち込む。
そしてオレの不安な気持ちを須藤に聞いてもらいたくて彼女にメールを送った。
「オレ、片山。君に相談したいから会ってくれないか?場所は君が指定してくれ。お願いだ。」
時刻は6時前。果たして須藤は来てくれるのかは分からない。
オレは須藤からのメールを待った。
   「私よ。如何したの?」
   「良かった~~!オレからのメールを見てくれたんだね。急な事だけど今、会える?」
   「そうね... ...行くわ。」
   「場所は須藤がしてくれればオレはそこで待ってるから。」
   「分かったわ。じゃ、例の居酒屋で。1時間後に。」
   「了解!」
それからオレは不安な気持ちを抱きながら、あの居酒屋で須藤を待った。
彼女は1時間後と言ったがオレは約束の時間の30分前には到着していたのだ。
それに時間ばかりが気になる。
須藤との約束の時間が来た!
そして... ...




須藤は店に入って来るなりオレのところへ来てくれたのだ。
「なあに?今日はどうしたの?浮かない顔をしているわね。」
「須藤... ...オレ... ...須藤、今日は凛子ちゃんとデートをしたんだ。」
「そうなんだ!それで楽しかった...って顔じゃないわね。彼女に何か言われたの?それとも、あなたが彼女に何かした?」
「聞いてくれ!今日の彼女はおかしかったんだ。何時もの彼女じゃないんだ。勿論、オレは彼女のために色々なカフェに連れて行ったり... ...と言うより、出会って直ぐに行ったカフェと映画館ではいつもの彼女だったんだ。だが、映画を観終わって直ぐに行ったカフェで彼女はいつもの彼女ではなかった。それにオレに意味不明な事を言い放って出て行ったんだ。」
「それってどう言うことなの!私に順だって説明しなさい!」
「順だってと言われても、さっきオレが話した通りだよ。先ず、彼女と駅で待ち合わせて映画までの時間があったから一緒にカフェに行った。その時の彼女の嬉しそうな顔... ...次は映画だ。映画を観終わって一緒にカフェに行って... ...そこで彼女は... 何時もの彼女じゃなかったんだ。何故だ?」
「もう~~!あなたが話している内容って分からないわよ。じゃ、先ず凛子ちゃんと出会った。それからカフェに行き映画を観た。そのあと、またカフェでお茶をしたのね。そこで彼女は飛び出したというわけね。」
「そうだ。」
「じゃ、聞くけど最後に行ったカフェってどこ?」
「オレらがよく行っていた、あのカフェだ。」
「よく行っていたカフェって... ...ああ~~、オープンカフェでコーヒーを頼むと一緒にクッキーがついてくるあそこ?」
「そう。そこで彼女は訳の分からないことを行って出て行ってしまったんだ。なぁ、須藤。何故なんだろう?オレにはサッパリ分からない。」
「ところで凛子ちゃんは何を言ったの?」
「彼女は『オレが迷惑する。』とか『私と一緒だとイヤですよね。』とか『私に気づかってくれてありがとうございます。』とか... ...」
「おかしいわね。彼女はそんな事を言う子じゃないわよ。いつだってニコニコして三課のアイドルよ。でも何故なんでしょう?」
「なぁ須藤!オレ、凛子ちゃんに嫌われたんじゃないんだろうか?どうしたら良いんだ?須藤!」
「男のくせにギャギャと五月蝿いわね!私だって考えているの!少し、黙ってなさい!」
「す、すまん。」
須藤は彼女の言動の事を考えていた。五月蝿く言うオレは叱られた。まるで、ガキだ!
「ねえ、片山君。それって... ...私の勝手な想像なんだけど、凛子ちゃんはあなたの事がどうやら好きみたいね。」
「エッ!... ... ... ...それって... ...」
「まぁ、女の勘だけど。考えて見なさい。あのカフェは町ではオシャレなカフェだもの。言わば、オシャレなカップルが集まるわ。そこへ片山君と彼女が行けば彼女はどう思う?あなたの話しの『私と一緒だと迷惑ですよね。私と一緒だとイヤですよね。』という意味よ。分かる?」
「だ・か・ら!それが何故、オレがイヤなのか迷惑なのか分からないんだ。」
「あなたは鈍感ね。まぁ、良いわ。私が説明するから。凛子ちゃんがあのカフェで意味不明な言動をしたという事は、ズバリ!あなたに恥をかかせるからよ。なぜなら彼女は自分のことを田舎者だと言っている。それにオシャレなカフェでは好きな男性に恥をかかせたくないのよ。それが恋する女心っていうものなの。分かった?片山君。」
「そんなこと... ...オレは恥だとは思ってないのに。それより彼女と一日中、一緒にいられるだけで嬉しいのに... ...」
「片山君、彼女はあなたが今までに付き合った女とは違うのよ。凛子ちゃんは純真な女の子なんだから、あなたの真剣な想いを彼女に言って彼女を安心させてあげたら?」
「でも... ...」
「でもって何よ!」
「どう言えば... ...凛子ちゃんにどう言えば良いんだ?」
「あなた馬鹿じゃない!素直に『凛子ちゃんが好きです。愛しています。』と言えば良いんじゃない。」
「でも... ...いつ言えばいい?」
「はぁ~~?あなたは大の大人でしょう!自分で考えなさい!良いわね。」
「... ... ... ...」

私は彼と別れて帰ってきた。
それにしたって彼の顔ったら情けなかったわね。
まるでこの世の終わりみたいな顔しちゃって可笑しい。
でも今日、二人の初デートだったんだ。それも映画を観に行くなんて、まるで学生ね。
... ...映画... ...映画って、もしかして凛子ちゃんが渡したお礼じゃなくって?
そうだったの!片山君はデートのつもりで彼女はお礼のつもりだったのね。
それにしても凛子ちゃんが片山君のことが好きだったなんて驚いたわよ。
それに、彼女自身が自分の気持ちにあのカフェで気が付くなんて彼女らしいわね。
でも何故、凛子ちゃんは店で気が付いたんだか不思議よね。
本当に不思議な子だわ。フフフフフ・・・・・
まぁ、彼も凛子ちゃんの気持ちが分かったことだから何か行動を起こすでしょう。
見ものよね。それに楽しみだわ。
そうそう!片山君の前から去っていった彼女はもう直ぐ日本に帰って来るという噂があるけど、もし、彼女が片山君の目の前に現れたら彼、どうするのかしらね?
クッ!クククク・・・・
そうだわ!三課のみんなには今日の事を彼女には何も聞かないように連絡しておかなくっちゃ!
そうでないと凛子ちゃんが可哀想だもの。
ホホホホホ・・・・・・

[PR]
トラックバックURL : https://nasatayo.exblog.jp/tb/20918610
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by everlasting-lif | 2014-07-18 01:49 | 雨のち時々晴れ。 | Trackback | Comments(0)

いろいろな出会いがあって、楽しい事も考える事も。たまには悲しいことも。後悔も。


by everlasting-lif
プロフィールを見る
画像一覧