須藤が言うには... ...

凛子ちゃんの農家の手伝いをしてから数日後、オレは須藤に彼女の父親に言われたことを話したくてウズウズしていた。だから、須藤を呼び出した。
待ち合わせ場所は何時もの居酒屋。
そして今か、今かと須藤を待ってたのだ。
だが、珍しく須藤は遅い。でも、待つ時間なんか何ともないのだ。
それよりも心躍るというのだろうか自然に顔がほころんでしまう。
すると「ごめん!遅くなっちゃったわね。」という声で須藤は来た。
「片山君。本当にごめんなさい。手が離せない用事ができちゃったから。」
「良いんだよ。(ニッコリ)仕事、ご苦労さん。(ニッコリ)」
「片山君... ...あのさ、片山君。どうしたの?少し様子が違うように見えるんだけど。」
「へへへへ・・・・・分る~~♪」
「... ...片山君、話しって何?」
「須藤!聞いてくれ!オレ、凛子ちゃんに『先輩!凄いですね!」と言われたんだ。それにオレ、今回の稲刈りで彼女や彼女の両親に気に入られちゃったよ~~♪」
「... ...それで?」
「それでってはないだろう!理由を聞いてくれないのか?」
「聞くわよ~~~。いったい何があったの?」
「へへへへ・・・・それはだな、彼女の稲刈りに手伝いに行ったんだ。」
「凛子ちゃんから聞いてるわ。小山も一緒だったんでしょう。」
「へへへへ・・・・そうだ。その小山が作業中、急用だか知らんが途中で帰ったんだよ。それからがへへへへ・・・・・」
「もう~~!何が言いたいの?」
「須藤、落ち着け!話すから。」
「初めから話してよね。詳しくよ。良いわね!」
「OK。オレ、凛子ちゃんから稲刈りをする日を聞こうとしたら彼女から稲刈りをする日時を話してくてんだ。そしてオレは当日、朝早くから行ったんだ。彼女も両親もオレが朝早くに行ったもんだからそりゃ驚いていたさ。そのときに彼女の父親が『今日、一日よろしく頼む。』と言ってくれてさ、母親は満面の笑みでオレを迎えてくれてさ。それから皆で稲刈りをしたんだ。オレ、農機具を触るなんて初めてだろう。なのに父親が手取り足取り教えてくれてさ。もう、農機具は使いこなせるよオレ。」
「そりゃ良かったじゃない。それで?」
「作業も中盤になったとき、アイツが来たんだ。」
「小山光でしょう。」
そうなのだ。片山君と小山が凛子ちゃんの田んぼで鉢合わせをしたのだ。
だから、凄く興味あるわ~~~♪




「須藤、聞いてくれ!小山のヤツ、何を思ったのか凛子ちゃんの家の手伝いがしたいと言ったそうだ。心優しい凛子ちゃんのことだ小山には断れなかったんだろうな。そして小山の作業といったらクッ、ククククク・・・・・それが不器用というか頭が悪いというか刈った稲を一つにまとめることさえ出来なかったんだ。だからオレは稲刈りを手早く終えて彼女達のところへ行って手伝ったんだ。そして、そこで凛子ちゃんに褒められた!」
「良かったわね。きっとあなたは農業の素質があるのよ。」
「そう思う?君もそう思うだろう!お父さんにも『片山君は素質ある!』と言われたんだ。(ニコニコ)」
「良かったわね。それで凛子ちゃんの反応はどうだったの?」
「須藤!聞いてくれ!」
「聞いているわよ。」
「それで彼女、先輩は凄いです!とか米のことを理解しているとか色々な褒め言葉を言ってもらった。(ニコニコ)」
「良かったわね。(ニッコリ)」
「それから夕飯になって皆で稲刈りのご苦労さん会をあげていたときに、なんと!お父さんは『凛子の婿になってほしい』だと言ったんだ!」
「それから?」
「だからオレ、凛子ちゃんに『凛子ちゃんの婿にしてほしい』と言ったわけだよ。」
「で、彼女はどう言ったの?」
「『はい、はい。』と言ってくれたんだ~~~♪」
「... ... ... ...(婿って何?養子に来てくれって事?」
「夜も深まりオレとお父さんは気持ちよく酔っていたんだ。だからお母さんが『今日は泊まったらいかが?』と言ってくれたんだよ~~!」
「それで泊まったの?」
「だが、オレは自分の気持ちを酔いに任せてはダメだろう。だから『日を改めて挨拶に伺います』と答えた。(ニコニコ)」
「なんだ~~泊まってないんだ。」
「勿論、低調にお断りしたよ。だって簡単に泊まることなんて出来ないだろう。普通なら。」
「そうね。あなたならそう考えても可笑しくないわ。」
「だろう~~、だろう~~!だから彼女の両親にはオレのことは公認ということになる。」
「公認ね。ところで片山君は凛子ちゃんの『婿養子』になっても良いのね。」
「エッ?... ...婿養子って?なんだそれ?」
「馬鹿ね。『婿になってほしい』とは『婿に来てほしい』って事じゃない!お父さんは彼女の婿なって一緒に農業をしてほしいって意味じゃないの。」
「... ...そんな意味なの?」
「当たり前でしょう!あなた、そんな事も分らなかったのかしら?」
「... ...でも、オレは長男だし、一人息子だし。」
「そんな事知らないわよ!」
「どうしたらいいんだ?」
「あなたって本当にお馬鹿ね。自分で考えなさい!」

オレは須藤が言った「婿養子」という言葉が頭から離れなかった。
普通なら「娘を貰ってほしい。」と言う。
「婿になってほしい。」とは言わないよな... ...
オレ、如何すればいいんだ?

本当に片山君って馬鹿じゃない?
まぁ、お酒の酔いもあったんだろうけど「婿に来てほしい。」という言葉を浮かれて安易に聞いていたのよね。
それにしても彼女のお父さんも片山君をえらく気にいっているようだし。
この先、片山君はどうするんだろう?クククク・・・・・見ものだわ。
それに私が思っていた小山と片山君とのバトルはなかったのかしら?
私的には、そっちのほうが興味あったんだけどな。ホント、残念だわ。
それにしても恋敵でもある片山君を残して何故、小山は先に帰ったのかしら?
何かある... ...

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by everlasting-lif | 2014-05-11 11:48 | 雨のち時々晴れ。 | Trackback | Comments(0)

いろいろな出会いがあって、楽しい事も考える事も。たまには悲しいことも。後悔も。


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