二回目のデート。

今日は小山さんとデートだ。それも二回目のデートだ。
この前、三課で会議で出た結論のように片山先輩は同伴すると言っていたが先輩の姿は見えない。そりゃそうだよな、人のデートについてくる大人なんていないわよね。良かったと喜ぶ私。
そして小山さんと約束した駅に今、一人で立っているのです。
そして小山さんが私を見つけて駆け寄ってくれた。
「おはよう、徳山さん。」
「おはようございます。」
「今日は何処かへ行きたい所があるの?」
「別に何処でもいいです。私、何処って聞かれても分かりませんから小山さんにお任せします。」
「そうなの?じゃ、この辺を歩いてみて徳山さんの興味のある店もあるかもしれないから一緒に見ようね。」
「はい。」
私は何処に行きたいかなんてない。だから小山さんに任せている。今日は何処へ連れて行ってくれるのか楽しみだ。だけど、水族館だけは行きたくない!遊園地だったら嬉しいけどな。だけど言えないのよね。本には「行き先は彼に任せよ。」と書いてあったから。
「徳山さん、本当に行きたい所はないの?あれば遠慮なく言ってね。」
「はい。」
小山さんは私に気を使ってくれている。これが彼氏とデートというものだ。
そして、しばらく歩いていると派手な垂れ幕が目に入ったのだ。それは「農業祭」と言う文字。それも「今年の新製品は~」という農家の者なら一度は行きたくなるキャッチフレーズだ。
だから... ...
「.あの、小山さん。私、行きたい所がありました!」
「何処?」
「本当に一緒に行ってもらってもいいのですか?」
「勿論だよ!徳山さんが行きたい所であれば僕も行きたい。」
「では、お言葉に甘えて。実は、この近くで『農業祭』をしているみたいなんです。私、見たいものがありますから。」
「農業祭... ...いいよ。」
「ありがとうございます!」
そして私たちは農業祭の会場に着いた。
会場に着いてみれば凄い!まぁなんと派手な垂れ幕に凄い人、人の数。そして採れたて野菜の種類は多くて安い!おまけに外ではトラクターなどの試運転まで出来る。稲を植える機械だって新製品として大きく看板までもが出ている。
私は興奮せずにはいられない!
「小山さん、あっちに行ってもいいですか?」なんて興奮している私は思わず新製品に駆け寄ってしまっていたのよね。




私は興奮しながら説明をしてくれる人にいろいろと聞いてみたり、その機械に触らせてもらったりして楽しい時間をすごしていた。
「徳山さん... ...」
ハッ!忘れていたではないか!私の彼氏のことを。
「小山さん、ごめんなさい。」と謝ったのだが彼の顔はいまいち。
「徳山さん、もうお昼だよ。どうする?」と言うではないか!腕時計を見ると11時30分。
と、いう事はこの会場のレストランに人が増え始める頃だ。私は見たのだ!「農家のおばちゃんレストラン」という看板があったことを。
農業祭のレストランと言えば農家の人たちの手作り野菜など数多く、それに美味しく料理がしてある。そして何といっても安いしボリューム満点!せっかく来たんだしこのレストランは外せない!
「小山さん、ここのレストランに入りましょう!農家の人たちが集まって新鮮な野菜を使った料理も豊富だし、美味しいお米も食べれますよ。きっと満足できますよ。」
「... ...ここでランチ... ...」
「小山さんは嫌ですか?」
「いや!嫌じゃないよ。(ニッコリ)じゃ、ここで食べよう。」
「ハイ!」
半ば強引に私は小山さんを引きずるように「農家のおばちゃんレストラン」という名の店に入った。
メニューはと言えば、やっぱりいろいろある!
私はこれも食べたい!あれも食べたい!と迷っていたんだけど小山さんは指をさして「僕、これにする。」と言った。そのメニューとは「野菜炒めセット」
私も迷っていたメニューの一つだ。ここで私は考えた。私が違うものを注文すればお互いに半分ごっこが出来るではないか。そうすると違う料理が一度に二つが味わえる。樹とだったら迷わず違うメニューを注文するんだけど、今日はデートだ。私も小山さんと同じメニューにすることにする。
だって本には「彼氏とは同じメニューにするべし。」と書いてあった。
そして食券を買ってもらって席に着いた。席は自由に決められるから嬉しい。
私は迷わず新製品である田植え機が見渡せる窓辺に席を取ったのだ。
ただ小山さんは何も話さない。この場合、どうすればいいのだろうか?
「小山さん?大丈夫ですか?」
「エッ?... ...大丈夫だ。気にしないでね。」
「小山さん、もしかしてお昼ごはんは別の店に予約を入れて下さっていたのですか?」
「いいや、予約はしていないよ。(ニッコリ)」
そして気まずいような雰囲気の中、私たちは「野菜炒めセット」を待っていたのだ。
そのときに... ...
「やあ、凛子ちゃん。君もココへ来ていたの?奇遇だな。(ニコニコ)」
「アッ!片山先輩!先輩もココへ来られていたんですね。本当に奇遇ですね。(ニコニコ)」
「そっちが彼氏の『小山光』君か。君も農機に興味があるなんて知らなかったよ。」
「先輩、私が無理やり小山さんを連れて来たんです。」
「ヘェ~~、そうなんだ。(チラ)でも、小山君も大変だね。」
「片山さん、今日はあなたも農業祭にいらしたとは知りませんでしたよ。」
「ハハハハ・・・・・オレ、前から農業を始めたんだ。ねえ、凛子ちゃん。(ニッコリ)」
「ハイ!小山さん、片山先輩はウチの畑を手伝ってもらっているんです。だからです。(ニッコリ)」
「まぁ、そういう事だよ。小山君。(ニヤ)」
そんな会話を片山先輩と小山さんはしている中、野菜炒めセットが来た。
「凛子ちゃんは野菜炒めセットか。美味しそうだね。」と片山先輩が言う。
「先輩は何を注文させたんですか?」と私は聞く。
「オレは野菜のてんぷらセットだ。」
「ウソ~~!実は私もこれにしようかと迷っていたんですよね。」
「おお~~!オレも野菜炒めセットかこれか迷っていたんだ。」
「先輩、じゃ、半分ずつしません?」
「いいねえ~~!」
「コホン!... ...」
「アッ!小山さん。ごめんなさい。決して小山さんを仲間はずれにしたつもりはないんですよ。」
「分かってる。」
「小山さん?... ...大丈夫ですか?」
「... ...片山さんって... ...」
「何?小山君」
「別に何もありませんよ。」
「そうか、では凛子ちゃん先に食べてよ。オレのが来たら『半分ずつ』だね。(ニンマリ)」

片山先輩も派手な垂れ幕に引かれた一人だと見る。
だからココで偶然にも出会ってしまった。おまけにココのレストランでだ。
だけど、片山先輩が注文した「野菜のてんぷらセット」が待ち遠しい!
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by everlasting-lif | 2014-03-14 02:04 | 雨のち時々晴れ。 | Trackback | Comments(0)

いろいろな出会いがあって、楽しい事も考える事も。たまには悲しいことも。後悔も。


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