須藤先輩ってどんな人?

私は須藤先輩に言われるまま、せっせと書類整理に勤しんでいるが今は何時なんだ?
専務に印鑑を貰いに行って直ぐにコノ仕事に取り掛かっているけど、ラチがあかない。
いったい全体、なんでこんなに書類を溜め込んだんだ?不思議だ。
それに、皆さんは仕事をしているんだろうけど私には手持ちぶささにも見える。
名前は知らない男の先輩は目の色を変えてPCを覗き込んでいる。また、ある男の先輩は両手を頬に当ててうっとりとした目を前に向けている。

  チッチャカ チッチャカ チャチャチャ チッチャカ チッチャカ チャチャチャ

何?今の何?
いったい、これから何が起こるの?

「みんな~~~!お昼よ~~~!」

そのチャイムとも言える音楽で須藤先輩の掛け声でいっせいに仕事を止めた。

そうだったんだ!チッチャカって音楽は言わばお昼休みのチャイムのようなものだったんだ。
だけど、チッチャカって... ...なんで?
「徳山さん、あなたもお昼休みにしなさい。さあ、みんなでお弁当を食べましょう!いらっしゃい~~」
エッ!お弁当だなんて、そんなものは持ってきてない。
それにお昼といえば皆さん、オフィース街でランチに行くんじゃなかったの?
なんで、お弁当なの?それに、部署の先輩方は各々のデスクでお弁当を開けている。




「徳山さ~ん、何しているの?早く一緒に食べましょう~~」
私は、私はどうしたら良いのだ?
そんなこんなで私は須藤先輩に呼んで頂いているのに行けない。
すると須藤先輩がこっちに来るではないか!私は正直に言うしかない。
「どうしたの?気分でも悪いの?」
「あの... ...私...私、お弁当を持って来ていないんです。どうすれば良いですか?先輩。」
「あら、そうなの。じゃあ、私のを少し分けてあげるわ。」
「いえ、とんでも御座いません!そんな事をしていただいたら私... ...それに先輩に悪いです!」
「いいから、いいから。気にしないで。」
そんな有り難いお言葉に甘えることにする!
すると先輩は「みんな~~!徳山さんはお弁当を持って来ていないから、みんなのを少し分けてあげて欲しいの~~!」
「いいです!お弁当を持って来なかったのは私が悪いのです。だから... ...」
「徳山さん!何、遠慮してるのよ。おかしな子ね~~」
おかしな子って... ...おかしいのはどっちだ?
そして部署の先輩方は私に少しづつお弁当を分けて下さった。勿論、私のお弁当箱と言えるものは須藤先輩のお弁当の蓋。
私は須藤先輩のデスクの横に座らせて頂いて、先輩方からのおこぼれを頂いているのです。
本当に有り難い!それにお昼ご飯と言えば一日の中で2番目に大切なエネルギー源。
その大切な、大切なお弁当を分けて下さるとは何と良い部署なんだ!
「徳山さん、コレで良いかな?食べて。(ニッコリ)」
「有り難う!御座います。先輩!ご恩は忘れません!」
そして「徳山さん、コレ美味しいよ。ボクが作ったから食べてね。(ニッコリ)」
「有り難う!御座います。先輩。」
「... ...徳山さん、ボクには『ご恩は忘れません』と言ってくれないの?」
「エッ!...申し訳ございません。改めまして、このご恩は忘れません。」
「(ニッコリ)気にするな。」
そして各々の先輩方に「ご恩は忘れません」と言ったのは言うまでもない。
だけど、なんで男性先輩も全員、お弁当なんだ?と不思議に思わずにいられない。
「須藤先輩。何故皆さんは、お弁当なのですか?外へ食べに行けないほどこの部署は忙しいのでしょうか?」
「ホホホホ・・・・・そのうち分かるわよ。」
須藤先輩の意味深な言葉が直ぐに分かることになったのです。
それは... ...
「3課の皆、今日も栄養が付く弁当を食べているか~~?」
そうです、何故か専務が来られた。まるでお弁当をチェックしに来たような。
「専務。どうぞ、ご覧あれ。」
須藤先輩が見てくださいという言葉で専務が先輩方のお弁当を見て回った。
そして、「徳山君も弁当か。感心、感心」と仰って私のお弁当?を覗き込んでいた。
「みんな!昼からの仕事も頑張ってくれ!」
そんな言葉を掛けて部屋を後にした専務。
この専務も変わった人だ。っていうか部署の先輩方もどこか変わっている?
そして私は無事、お弁当もいただけて書類整理に勤しんだ。
でも、整理しても整理しても片付かん!
先輩方も「手伝おうか?」などと誰も優しい言葉はなし。
須藤先輩なんか、コーヒーを飲みながら何もせず、ただ私を眺めているだけ。
他の先輩方も同じく。
私は甘い言葉を待っていたのがバカだった。
だけど、須藤先輩は私を見ている時、心なしか目がニヤニヤと笑っているように見えたのは気のせいか?

そして、私は退社時間まで「書類整理」をしたことは言うまでもない。
社会で働くとはこういう事を言うのだと痛感したわ。
本当に、須藤先輩をはじめとする諸先輩方も変わった人が多いと感じずにはいられなかった。
なにはともあれ「書類整理、完成」
本当に、入社一日目で私は疲れた。
それに、須藤先輩は優しいのか冷たいのか分からない。
それに他の部署の先輩方の言葉といい、専務が独り言のようなつぶやき「気の毒に・・」ってどんな意味なの?
本当に須藤先輩ってどんな人なの?

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by everlasting-lif | 2013-12-02 12:46 | 雨のち時々晴れ。 | Trackback | Comments(0)

いろいろな出会いがあって、楽しい事も考える事も。たまには悲しいことも。後悔も。


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